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山形出張

2008年6月5日(木)

6月1日〜3日にかけて、山形県天童市のお得意様のところへご挨拶に行きました。

もう数年のお付き合いですが、一度もお目にかかったことがなかったので、このたび店舗を移転されたお祝いも兼ねて思い切って伺ってみました。

山形空港に到着したときからお迎えにきていただき、3日間ずっとご主人と奥様にお世話になりっぱなしでした。

1日目はお昼の蕎麦をご馳走になった後、芭蕉の句で有名な立石寺に連れて行っていただきました。夜は銀山温泉に宿をとっていたので、そちらまで送っていただきました。銀山温泉は「千と千尋の神隠し」のモデルになった温泉地で、異空間ともいえる温泉街でした。

2日目は寒河江川の蕎麦の料亭をでお昼をご馳走になり、月山へ。なんと6月というのに残雪が。スキーを楽しんでいる人がたくさんいました。むしろ冬のほうが雪が多すぎて滑れないそうです。夜はお店でご馳走になりながら、ふぐや下関の話で遅くまで盛り上がりました。ご主人は下関で修行されていたので、懐かしさもひとしおといった感じでした。

3日目はご主人ご自慢の「ふぐラーメン」をいただき、山形空港から帰途につきました。帰りも飛行機が飛び立っても手を振っておられ、情の細やかさに感激しました。

3日間、どちらがお客様か立場が分からなくなるくらいのご接待をいただき、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。次回はぜひ下関でご歓待したいと思っています。

水族館の展示

2008年5月31日(土)

以前より「カラス」の項でも登場した下関市立しものせき水族館「海響館」のDさんから、茨城県立大洗水族館「アクアワールド」がふぐの展示をするので標本となるふぐを探しているから相談に乗ってやってほしいとのご依頼を受けていました。

「カラス」の話もこのご依頼が元になっていたのです。

アクアワールドのSさんとメールでやり取りして、9種類のふぐを5月中に集めることになりました。

何とか集めることができ、それをこの日お送りしました。

どのように展示されるのか見たかったのですが、さすがに茨城は遠くて行けそうにもありません。でもお役に立ててよかったです。

赤間醸造

2008年5月9日(金)

昨日、下関の老舗の味噌・醤油醸造元である赤間醸造株式会社さんの工場を見学させていただきました。

明治元年創業ということで140年の歴史があります。http://www.ymg.urban.ne.jp/home/akamajo/

現在でも杉樽を使った伝統的な製法にこだわってお仕事をされています。

赤間醸造1

醤油造りの工程はほとんど知りませんでしたが、秋成社長(女性です)に説明していただきながら工場内を案内していただき、非常に興味深かったです。

醤油は仕込んでから2年半たって製品になるということをお聞きして、気が遠くなりそうでした。

私たちの仕事は今日仕入れたものをすぐに売ってお金に変えるような商売ですから、そんなに先のことを念頭において日々の仕事をしていません。

それに、醤油造りは自然の麹菌頼みですから、完成しても思うような醤油になっていなくても費やした時間は取り戻せません。

もちろんそうならないようにするのが職人の技なのでしょうけれど。

工程の中でも重要なのが「櫂入れ」だそうです。

発酵過程での麹菌が酸素をほしがるので、「櫂(かい)」という棒を樽の中のもろみに刺して酸素を送り込んでやるのです。

決して攪拌するのではなく、静かに櫂を入れて抜くという作業を何度も繰り返します。相当の重労働です。

この作業を体験させていただきました。

赤間醸造3 赤間醸造4

空気を送り込んでやると菌が活発に呼吸しているのがわかります。

しかしこの作業を全部の樽にしていくのは大変です。私がしているのは樽の縁の辺りですが、中心部分は樽に板を渡してその上に乗って作業を行いますから、考えただけでも樽の中に落ちてしまいそうです(実際にもあったそうです)。

赤間醸造5

樽のある部屋の壁に「櫂入れ」についての注意書きがありました。

この紙の黒く汚れているように見えるところは麹菌がついて繁殖しているからです。活きているんですね。

こちらの醤油はじっくりと職人さんたちによって育てられて製品になっていくのだなぁと実感しました。

なぜ今回赤間醸造さんに工場を見せていただいたのかというと、実は赤間醸造さんから当店の商品にあうポン酢を作ってみませんかというお話をいただいたからです。

こういう工場からつくられる醤油を原料に使えば、きっと美味しいポン酢ができると確信しました。

ふく供養祭

2008年4月30日(水)

下関では、毎年4月29日に「ふく供養祭」が行われます。

主催者である下関ふく連盟の文章によると、その始まりは昭和5年にまでさかのぼり、戦中戦後の一時中断はあったものの今年で69回目となるということです。

現在は日本唯一のフグ専門の魚市場である南風泊(はえどまり)市場を会場に開催され、全国からフグの生産・流通・料理等にかかわる多くの関係者が一同に会し、シーズン中に私たちのために命を落としたフグの霊を弔います。

東京をはじめ各地でも同様のお祭りは行われていますが、やはり下関での供養祭は最も歴史が古く、規模の上でも群を抜いています。

ふく供養1

画像は今年の供養祭の様子です。会場の両側の全国からお供えされた花輪も壮観です。今年の参列者の中には元寺尾の錣山親方の姿も見えました。

導師による読経の後、参列者全員で焼香し、さらに海に出て船上よりトラフグを放魚します。

今シーズンが無事に終了したことを感謝し、来シーズンの豊漁と海上安全を祈願しました。

無菌フグ

2008年4月28日(月)

本日行われた「無菌フグ」の試食会に行ってきました。

これは水産大学校の芝教授と前田准教授が研究されていたもので、私も以前大学で行われた試食に参加したことがありました。

今回はさらに研究が進み、美味しくなったとご連絡をいただきましたので唐戸市場魚食普及室での試食会を楽しみにしていました。

気楽に行ってみると、相当数のマスコミが来ていて、物々しい感じでした。これはある意味一般へのお披露目ということでしょうから、先生方も研究結果にかなり自信を持っておられるのだろうと推察されました。

試食に先立って芝先生より解説がありました。

無菌フグ1

それによると魚の肉には本来菌が存在せず、刺身などに調理する過程で菌が入り込み増殖して腐敗するのだそうです。

このため、無菌の状態で調理を行い、その状態を保ったままでいると冷凍しなくても、腐敗することなく食べることができるということです。

要約すると簡単な技術のようですが、きっと大変なご苦労をされてここまでこられたのでしょう。

実際にトラフグを24℃で3日間保存したもの、4℃で14日、28日、38日、61日保存したものでつくった5種類の刺身を試食しました。

無菌フグ2

無菌フグ3

まず見た目は、普通のふぐ刺のような透明感がありません。味はしっかりあるようでした。私の感覚では時間がたったほうが味わいが深くなり、逆に歯ごたえが少しずつ失われていくように思いました。ただそれもそんなに大きな差ではありません。

重要なのは冷蔵の状態で2ヶ月以上たっても食べることができるということです。

この技術を食にどのように利用していくのかは、まだ私にはよくイメージがわきませんが、これまで不可能であったことが可能になったわけで、画期的な研究であることには間違いありません。

フグの街下関はフグの食文化でも常に先進地であることを示す研究となるしょう。

海峡ウォーク

2008年4月14日(月)

昨日、4月13日は毎年恒例の「維新海峡ウォーク」が開催されました。

この催しは高杉晋作の没後120年を記念してはじめられたイベントで、晋作のお墓のある下関市吉田の東行庵からJR下関駅(JR門司港コースもあり)までの約30キロメートルを歩くというものです。http://www.tip.ne.jp/walk/

今年で23回目となる下関の風物詩の一つでもあります。

今日が新聞休刊日のため、今年の参加者が何人だったのかまだわかりませんが、毎年市内外から非常に多くの参加があります。

コースの途中では、清末毛利藩や長府毛利藩の旧城下町を通過したり、源平合戦や幕末の攘夷戦争の舞台となった関門海峡を望めたりで、下関の歴史にも親しむことができます。

たくさんの子供たちや親子連れも見られ、お天気もまずまずの中、春の休日を満喫できたことでしょう。

海峡ウォーク

画像はコースの途中、亀山八幡宮(休憩所)の大鳥居をくぐって石段をあがる参加者の皆さんです。

ちなみに大鳥居の隣の建物が当社社屋です。

春の唐戸まつり

2003年4月12日(土)

今日は、年に2回ある「唐戸まつり」のうち春のお祭です。

「唐戸市場」「唐戸商店街」「カモンワーフ」など、唐戸地域にある施設が同時にいろいろなイベントを行います。

特に唐戸市場では地元の「平家太鼓」の演奏や、ふく釣などが開催され、今現在多くの人でにぎわっています。

唐戸まつり1

もともと土日は観光客がたくさん来られるのですが、今日は一段と多いような気がします。

唐戸まつり2

また、唐戸商店街では毎月第2土曜日には朝市を行っていますが、こちらも今回は唐戸まつりのイベントもあわせて行っていていつもの朝市以上に盛況です。

当店も毎回この朝市にお店を出しています。「もずく」をメインにサザエやアジの開きなどを販売しています。今日は多めにつくって仕入れも多くしていましたがいつもより早く完売しそうです。

朝市1

カラス

2008年4月3日(木)

数日前、下関市立しものせき水族館「海響館」のDさんから「カラス」が入荷したら分けてほしいというご依頼がありました。市内の水産大学校のS教授と共同で遺伝子等の研究をされているそうです。「カラス」が入荷したのでお知らせしたところ、昨日S先生が取りに来られました。

「カラス」といってももちろん鳥のカラスではありません。ふぐの種類です。標準和名が「カラスフグ」ではなくて「カラス」なので紛らわしいのです。下関での地域名は「クロ」「ガトラ」「ガータロ」といったところでしょうか。

最近入荷がめっきり減りましたが、以前は「トラフグ」の一種とみなされていたため、本来の「トラフグ」は「シロ」、「カラス」は「トラフグ」の「クロ」となっていました。今では別種であることが判明して、「カラス」として扱われています。

なぜ「クロ」と呼ぶのかというと、トラフグのしりびれが白いのにカラスのしりびれは黒いためです。これが両者を見分ける大きな違いです。それ以外にも、トラフグに比べて背も黒っぽくて斑紋がはっきりしないこともそのように呼ばれる理由でしょう。

しかし「みがき」の状態にするとほとんどトラフグとは区別がつきません。ですから養殖トラフグが一般化するまでは、やはり最高級の天然トラフグに準ずるものという扱いでした。しかし現在は隣国との漁を行う海域の境界線の問題もあって、あまり漁獲されなくなりました。

先ほど電話があり、今度は別件で水産大学校のI教授より「ヒガンフグ」を準備するようにご依頼がありました。I先生はフグの耳石を調べて、フグの年齢と生息海域の関係を調査されています。長くなるので「ヒガンフグ」についてはまた別の機会にしましょう。

このようにフグの街下関では、フグを食べるだけでなく、いろいろな研究でも日本の先進地としての役割を果たしているわけです。

市外局番

2008年4月2日(水)

下関市は3月から市外局番が3桁になりました。

それまで 0832 だったものが 083 になったわけです。ですから当然局番が2桁から3桁に増え、市内に電話するときには一部を除いて局番の最初に2をつけなければなりません。

あたりまえですが、これがなかなか頭の切り替えができないもので、結構間違えます。もう一月になるのですがなかなか慣れません。

個人に電話するときは携帯電話を使うことが圧倒的に多いので、特に問題がないため、余計になかなか慣れないのだろうと思います。自分の会社の電話番号を相手に伝えるときにもとっさに出てきません。

最後に数字を付け加えるだけならそんなに難しくはないのでしょうが、最初に数字を加えることがこんなに厄介だとは思いませんでした。それまでの 31-1470 が 231-1470 になっただけなのに…

頭が固くなったんでしょうか。

DHCトラコラシリーズ

2008年3月31日(月)

ちょっとびっくりしました。

DHCという化粧品メーカーはもちろん皆さんはご存知でしょう。TVCMでもおなじみですよね。なんとそのDHCがとらふぐのコラーゲンを使用した化粧品のシリーズを販売したのです!  http://top.dhc.co.jp/shop/skin/torakora/index.html

別にDHCの宣伝をしているのではありませんが、「100%下関産トラフグコラーゲンを配合」とありますからやはり気になってしまいますね。

とらふぐにはコラーゲンが豊富で、特に皮はコラーゲンの塊みたいなものだということは知っています。「煮こごり」を作ったりするのでわかります。

お肌にいいことも、当店が納めている東京の料理屋さんの旦那さん(70歳代)のお顔がいつも艶々していることでわかっていました。その方は毎日のようにふぐを召し上がっておられるからです。

豚や牛のコラーゲンが化粧品や薬品に使用されていることは何かで聞いたことがありますが、とらふぐまでが…そのうちTVCMもあるかもしれません。さて売れ行きのほどが気になるところです。

鐘崎船団ふく供養

2008年3月25日(月)

日時が後先になりましたが、3月22日(土)福岡県宗像市の鐘崎漁港で催された「ふく供養祭」に唐戸魚市場職員9名、仲卸組合関係者11名の20名でバスをチャーターして行ってきました。

玄界灘、響灘で漁獲される天然トラフグは下関の南風泊市場にその多くが入荷されます。私たちにとっては重要な生産地のひとつです。

福岡県では近年、漁業資源増を図るため計画的な漁業を行っていてその成果が現れつつあるそうです。天然トラフグもその例に漏れず、昨年より豊漁だったようです。漁期を確定しそれを近隣の漁港の生産者が協力して守ることが資源の枯渇を防ぎます。

今年も3月上旬で漁期を終えたため、この日の供養祭となりました。

供養祭に続いては近郊のホテルで懇親会が催されました。漁師さんたちらしく毎年豪快な宴会で、これにお招きいただくのも例年の楽しみとなっています。地元のコンパニオンさんたちがたくさん参加して、たいへん華やかな宴会でした。

鐘崎漁協の皆さん、ありがとうございました。

下商残念!

2008年3月24日(月)

昨日は日曜日ということもあって

地元下関から選抜高校野球に出場している下関商業高校をテレビで応援しました。

母校ではありませんが、やはり地元のチームには独特の思いがこもりますよね。

結果は皆さんご存じのとおりですが、終盤2点差をホームラン2本で追いついた時には興奮しました。

甲子園で応援していた方たちもあの興奮に包まれたのなら、行ったかいがあったでしょう。

きっと夏にも楽しませてくれると信じています。

サヨナラ負けとなった最後の落球をして泣きじゃくっていた竹野内君のお母さんとお兄さんは、私たちの業界関係者でよく存じ上げています。

次回は絶対甲子園で「借り」を返してくださいね。

店長日記をはじめました。

2008年3月18日(火)

今日から「店長日記」を開始します。

下関のこと、業界のこと、ふぐをはじめとする魚のことなど私の身の回りで起こっていることを皆様にお伝えできればと思っています。

今、山口県の萩沖では「マフグ」漁が行われています。萩の漁師さんたちは「トラフグ」漁が一段落するとこのマフグ漁に切り替えます。

マフグは山口県や下関においてはトラフグに次いで重要なフグといっていいと思います。養殖トラフグが一般化する以前は、高級な天然トラフグに対する普及版といった位置づけで、よく食べられていました。

トラフグ等と違ってとげがなく、体表にぬめりを持っているため「ナメラ」というのが下関での地域名です。

今でも標準和名のマフグよりナメラのほうがとおりがいいくらいです。食べることのできるフグの中では比較的大きな魚体となります。

でも一番の特徴は幼魚と成魚でまったく体色が違うことでしょう。幼魚から若魚の時には白い部分と黒い部分が混在するまだら模様ですが、成魚になると模様がなくなり背の部分が黒褐色となります。

模様は違いますが、イノシシの子供のウリボウの横縞が成長するにしたがってなくなり、全体的に黒っぽくなる感じといっていいでしょうか。

幼魚のときの模様はショウサイフグ、クサフグ、ナシフグ、コモンフグなどとよく似ているので、識別には注意が必要です。

かなり美味しいフグなので、最近萩市では「萩のまふぐ」として地域ブランドに登録し、全国発信しています。

刺身にするとトラフグに比べ身が柔らかく、歯ごたえに欠けるため厚く引いて食べます。以前から身の回りを炙った「タタキ」の状態で刺身にされていました。

内臓や卵巣が猛毒なのは当然ですが、皮にも毒があるので、皮刺しや皮の付いた口の部分は食べません。

活きたマフグを楽しめるのは今の時期だけです。天然トラフグに比べればかなり安い値段のフグですし白子も楽しめます。

産地下関ではいろいろなフグを味わう食文化があります。

当店でも近々登場させる予定です。ぜひお試しください。